猫背改善にロルフィングがオススメな理由
こんにちは
浦和姿勢Labヨガ&ロルフィングのTatsuです
今日は猫背の改善にロルフィングがオススメな理由をシェアしていきたいと思います♪
単純に整体やヨガが猫背改善におすすめなのではなく、なぜロルフィングがオススメなのかという点を深掘りしていきたいと思います✨
少し細かく伝えたい部分は専門用語をつかっているのですが、むずかしい部分は読み飛ばして頂けると嬉しいです🙇
まず、この記事のまとめの内容を記載しております
最後にもこのまとめを記載しますので、最初と最後で理解度のチェックを行ってみてください♫
●まとめ●
猫背の姿勢の保持により肩凝り、背中の張り、腰痛が起こる
胸椎の固定は、腰椎と頚椎に過度な活動が生じる
仕事などによる半強制的な同一姿勢は「意識-呼吸-視覚-自律神経系」の問題で固定され猫背姿勢から抜け出しづらくなってゆく
猫背になると呼吸が制限される
制限された呼吸とは、浅い呼吸(最後まで深く吸えない状態)
浅い呼吸では、二次呼吸筋と言われる、胸や肩、背中の筋肉が呼吸を補助し、硬くなりやすい状態となってしまう
深い呼吸とは、肋間筋、横隔膜が働き、肋骨背骨上で回旋する
肋骨背骨上で回旋することで、背骨が自然と立ち、綺麗な姿勢になる
猫背の原因は筋筋膜の硬さ、もしくは胸椎靭帯組織の構造的硬さ
筋筋膜の硬さの原因は脳からの信号命令
脳からの信号命令の質はロルフィングを含めた徒手療法や運動療法で改善可能
靭帯組織組織の硬さは長時間の伸張刺激によって改善可能
辛さを伴う肩甲骨を寄せる動作、顎を引く動作、背筋を伸ばす動作、等は無意味。辛くない場合は効果的。
猫背改善の為に、靭帯組織の硬さの解除、筋筋膜のコンディション向上、正しい呼吸法、腹腔内圧が高まった感覚の取得、呼吸にのる自然と起こる良姿勢感覚の取得等が必要
ヨガや整体などの一時的な感覚の変化だけでは変化を出すのが難しい(戻る)
自分で腹圧を高めたり、呼吸を行ったりできる「知識と技術、感覚」が必要な為、ロルフィングがおすすめ
~猫背姿勢への理解~
まずは猫背とは何なのかという点について解説していきたいと思います♫
猫背とは背中の骨(胸椎)が前に曲がった状態を指します
専門的には胸椎屈曲位と言います
(胸椎屈曲-上位肋椎関節内旋-下位肋椎関節外旋位)
基本的な猫背姿勢はその胸椎屈曲位とともに肩甲骨が外に出て巻き肩になります
(肩甲骨外転、肩甲上腕関節内旋位)
そして頭が前に倒れ、顎が相対的に上がった状態となります。
いわゆるスマホ首です。
(舌骨前方シフト、下位頸椎屈曲、上位頸椎伸展位)
その状態で短縮する筋肉は、
大胸筋、小胸筋、胸横筋、肋間筋、前鋸筋、広背筋、上位僧帽筋上部線維、上位肩甲挙筋、上位半棘筋-板状筋、後頭下筋群などです。
伸張する筋肉は、
前鋸筋、横隔膜、下位僧帽筋上部線維、下位肩甲挙筋、下位半棘筋-板状筋僧帽筋中部線維、僧帽筋下部線維、菱形筋、前鋸筋、脊柱起立筋、椎前筋、舌骨上下筋群などです。
みぞおちから下の筋肉は骨盤以下の骨格ポジションによって伸張位と短縮位が決まるのでここでは割愛します。
実際には上記に明記した筋群も人それぞれパターンが若干異なり、さらに3軸上で見た時に一つの筋肉は矢状面上で短縮位だとてしても水平面上では伸張位いったようなことが起こり、単純に明記することが非常に難しくなりますので、その点ご了承ください。
ざっくりまとめると背中は丸くなり肩が前に出て頭が前にて、相対的に顎が上がったポジションです
基本的には「スマホ首や巻き肩、猫背」は同時に起こります
そこに骨盤が前にスライドした状態-「スウェイバック姿勢」になることによって最悪のパターンとなります。
その姿勢は身体全体どこに痛みが出てもおかしくない状態となります。
筋肉が長期間-長時間伸びたまま、もしくは縮んだままの状態でいることによって血液循環障害が生まれ発痛物質が生じ、そして痛みや凝り、張り感が生まれます。
つまり関節を同一ポジションに置く「猫背」を続ける事は、肩こりや背中の張り腰痛の原因となります。
よく姿勢改善の方法として、「伸びた状態の筋肉は鍛え、縮んだ状態の筋肉はストレッチしましょう」とありますが、実際はどちらでも構いません。
「伸びた状態」もしくは「縮んだ状態」が問題なのではなく、【同一ポジションに長期間長時間保持されることが問題】なのです
それによって筋膜の硬さ、もしくは筋筋膜に存在する感覚受容器の機能が低下し、脳(感覚野)がその部位を正しく認知する事が出来なくなってしまい、動かしたくても動かせない体になっていきます。
つまり猫背から脱却したくても脱却できない状態になるのです。
~猫背の原因と筋筋膜~
ここまでで姿勢のパターンがある程度シェアできたところで次は猫背の原因について見ていきたいと思います
上記でも簡単に記載した通り、長時間の同一姿勢は筋筋膜のコンディションを悪くさせ、(粘性を増加/滑走性を低下)結合組織をの柔軟性を奪います。
簡単に言うと硬くなる状態です。
例えば長時間デスクワークをしていると交感神経が優位になり自律神経反射として筋緊張が強くなります。
さらに「中心視」(一点を見つめる視覚の使い方)を強制してしまうことによって、体の前面(屈筋群)が優位に働きます。
そして作業に没頭していると、意識がそちらに奪われるため、体の感覚を感じる能力が低下し身体の違和感を感じづらくなってしまいます。
例えばゲームや何かしら夢中になっている事などをしている時、皆さん同じ姿勢を長時間続けることが比較的容易だと思います。
しかしただ単純に座って瞑想を5分行ってみてくださいと言うと、このただ単純に座っているのが非常に大変だということが分かると思います。
身体の違和感に気づけるはずです。
人が何かに没頭していると体の中を感じる能力が低下してしまいます。
それによって体を動かす機会が減少し、同一姿勢のポジションに固定されることが起こって行きます。
今あげた
「交感神経優位の状態」
「 視覚の使い方よる神経反射」
「何かに対する無意識的な意識の一点集中」
それらによって「筋筋膜のコンディションの悪化」が起こります
「姿勢」は筋筋膜のコンディションにほとんど依存しています。
筋筋膜の硬さが長い時間続いてしまうと次は靭帯-関節包性の硬さが生じてきます
これは論文からの内容なのですが、関節運動が少なくやると、約3日で皮膚を含めた筋筋膜は硬くなり、1ヶ月を越えると「靭帯や関節包性の硬さ」が起こってきます。
筋筋膜の硬さはロルフィングを含めた徒手療法や運動療法によって改善可能なのですが、靭帯や関節包性の硬さは改善が非常に時間がかかります。
よって動かない事-猫背姿勢を保持し続ける事は筋筋膜の問題のみならず、背骨に付着する靭帯や関節包すらも硬くします。
また、普段運動習慣がある方でも猫背になってしまっている方もいます。
そういった方はどういった状態なのでしょう
か。
それは胸椎の靭帯部分のみ、「硬さ」が存在し、他はたくさん動かしている、もしくは過剰に動いているという状態です。
このように人の体はある一部分のみの硬さが存在するケースが非常に多いです。
そういった硬くなっている部分は筋筋膜に存在する感覚受容器が機能低下をしているため脳にその部分の位置情報を正しく送ることが難しくなっていきます。
そうすると脳はその部位を正しく認知することが難しくなるため他の部分を使って体を動かそうと命令を出します。
それによって他の部分が過剰活動になりいわゆるアンバランスが生まれて行きます。
猫背の代償として、犠牲になる関節は「腰椎」か「頸椎」です。
そして肩こりや腰痛膝の痛み頭痛などといった不調が生じます。
このケースで肩凝り-腰痛が起こっている場合、本当の問題は胸椎靭帯組織の硬さです。
実際に症状が生じている部分と本当の不調の原因は異なります。
そういったことを踏まえた上でそれらの評価を自分自身で行うのが非常に難しいことがご理解頂けたのでしょうはないでしょうか
そういった点から、もし体に不調がある場合は正しい評価をして、自分の体はどういったパターンを持っていてらどういったアプローチによって改善するのかを明確化することによって体の機能は効率的に改善向上をしていきます。
そしてロルフィングでは、何より体が硬くなるのを防ぐための呼吸法を重点的に学びます
その呼吸法をマスターし、日常的に行うことによって無理に良い姿勢を取ろうとする必要がなくなって行きます。
姿勢矯正のお店などで、背中を張るように、肩甲骨を寄せるように、顎を引くようになどとアドバイスをするケースが多いです。
私も整体に行っていた時はそういったアドバイスを受けていました。
しかし、それを実行しようとしてもそもそも筋筋膜や靭帯組織が硬いので、そのポジションのままで維持しているのが逆に辛く、痛みやコリが増加えます。
私もそうでした。その為長く続けられません。
もちろん背骨を立てるようにや背中を張るように、もしくは肩甲骨を寄せるようにして楽な状態がある方は、体の状態がそんなに悪くないのでそちらを実行していただけると良いと思います♫
しかし猫背や不良姿勢で悩んでいる方はそもそもそのポジションが辛くなっているケースが多いので、そのアドバイスは適切ではないと考えております。
良い姿勢になるのがつらい理由としては体のどこかの部位の筋筋膜の硬さです。
もしくは胸椎の靭帯組織の硬さです。
靭帯組織の硬さは長時間-長期間の伸張刺激により改善可能です
しかし、その感覚がまた難しいのも難点です
そういった判断も含めてまずは一度お近くのプロの方に診てもらうのは良い判断かなと思います。
ロルフィングでは良姿勢に持っていくために呼吸法を使って自然と良いポジションになる感覚を取得していただきます
なぜ呼吸を使うのかというと、先ほども記載した通り、多くの方は交感神経の優位もしくは中心視野そして、一つの事への無意識的な意識の集中によって、体の筋緊張が強くなります。
筋肉は肩甲骨や肋骨にたくさんついているのですが、その肋骨周りの筋肉が硬くなると、肋骨の可動域が制限され、横隔膜の収縮が制限され、最終的に呼吸が制限され、浅い呼吸になります。
肋骨が制限された呼吸では、二次呼吸筋と言われる肩や背中の筋肉、胸の筋肉が呼吸を補助します。
運動して心拍数が上がると、肩が挙がる呼吸になると思います。浅い呼吸とは常時運動している時のような呼吸になってしまうことを指します。
そして、胸、肩、背中の筋肉は通常は動作に関わる筋肉なのですが呼吸も補助しなければならなくなり、オーバーワークとなり凝りが生まれやすい状態になってしまいます。
浅い呼吸はさらに交感神経脳活動を活性化させてしまうので更なる筋緊張が生まれ悪循環へと陥ります。
そのため、ロルフィングではその浅い呼吸の解除から始めます。
ロルフィング第1セッションのテーマは呼吸の解放です。
ロルフィングの筋筋膜に対するアプローチによって深い呼吸をやりやすくします。
その後しっかりと横隔膜や肋間筋を使って呼吸する方法を学び二次呼吸筋である肩や背中胸の筋肉をなるべく使わずに呼吸する方法を学んでいきます。
すると肋骨(肋椎関節)がしっかりと動いていきます。肋骨は胸椎についています。運動連鎖と言って肋骨がしっかり動く事によって背骨が自然と立つ動きが生まれていきます。
そのためしっかりとした正しい呼吸を行うことによって背骨が立つ姿勢、いわゆる良い姿勢がに自然となって行きます。
さらにその呼吸法を行った良い姿勢を行うことによって自然とお腹が凹み、美しいプロポーションが生まれます。
ウエストが細くなる状態-「くびれ」ができてきます。
多くの方がその感覚を実感しています。
さらにそのくびれが自然と生まれるポジションは腹腔内圧が高まっている状態です。
腹腔内圧とはインナーマッスルである横隔膜、骨盤底筋、腹横筋、多裂筋の収縮が起こった時に生じるお腹の中の圧力です。
腹腔内圧が高まると腰椎椎間板に対する圧力が50%減少し腰や背中の張りを生み出す脊柱起立筋という筋肉の負担を30%減少させと言われています。
土台である骨盤やお腹周りが安定することで背骨が自然と立って行きます。
お腹の圧力が抜けると背中が丸くなり猫背姿勢となってゆきます。
単純に整体などでボキボキしたり一時的なマッサージなどでは、そういった感覚が生じず、さらにその「正しい呼吸法」や「腹圧が高まった感覚」「呼吸によって自然と背骨が立つ感覚」など取得しなければ一時的に筋筋膜の状態を良くしたとしても自分で再現することができないので、整体による「一時の気持ち良さ」で終わってしまいます。
ロルフィングは10回のセッションを通して自分で自分の体を整える知識と技術を習得していきます。
そのため継続性があるので、ご自分の体に対する学びだと思って、セッションをセミナー感覚で受けて頂いている方がほとんどです。
ここまで読んでくださったかたに一つプレゼントしたいと思います。
猫背に対する背骨の柔軟性のチェックの仕方と改善方法を提示したいと思います。
下の写真のようにみぞおちの高さの背骨にフォームローラーを置いて上に寝てください。
その後頭部を地面につけます。
そして最後にお尻をつけて両方とも地面に楽々つくようであれば胸椎の人体組織の柔軟性は正常です。
逆に頭とお尻がつかない方は胸椎の靭帯組織の柔軟性が少し低下していますので、この状態のまま5分から10分乗り続けてください。
最初はとても痛い感覚が出たり終わった後に言うというような呼吸できない感覚が生じますがそれで大丈夫です。
靭帯や関節包の伸張を行った後はそのような特殊な感覚が生じます
これを1ヶ月から3ヶ月間やり続けてください。
そうすると背骨の靭帯組織の柔軟性は改善していきます。人体の柔軟性を改善していくのは非常に大変なのですが期間をかけてゆっくりと着実に良くなって行きますのでご安心下さい。
頭とお尻が地面につくのに猫背になってしまう方の問題は、腹腔内圧や運動制御系、視覚の使い方などの問題で起こっています
体のどこかに機能不全がありそれを補う形で背中や肩などが固くなり腹腔内圧がかけづらい状態となっていますので評価が必要です
お近くに信頼できるプロの方がいらっしゃるようであればそちらの方に1度見てもらうことをお勧めします。
頭とお尻がしっかりと地面につく方は改善が非常にやりやすいので希望を持っていただけると良いかなと思います。
体の感覚を高めることによって2-3ヶ月で簡単に良くなると思います
もし猫背によって肩こりや腰痛背中の張りがあり悩んでいる方は一度お気軽にご相談いただけると嬉しいなと思います♫
まとめ
猫背の姿勢の保持により肩凝り、背中の張り、腰痛が起こる
胸椎の固定は、腰椎と頚椎に過度な活動が生じる
仕事などによる半強制的な同一姿勢は「意識-呼吸-視覚-自律神経系」の問題で固定され猫背姿勢から抜け出しづらくなってゆく
猫背になると呼吸が制限される
制限された呼吸とは、浅い呼吸(最後まで深く吸えない状態)
浅い呼吸では、二次呼吸筋と言われる、胸や肩、背中の筋肉が呼吸を補助し、硬くなりやすい状態となってしまう
深い呼吸とは、肋間筋、横隔膜が働き、肋骨背骨上で回旋する
肋骨背骨上で回旋することで、背骨が自然と立ち、綺麗な姿勢になる
猫背の原因は筋筋膜の硬さ、もしくは胸椎靭帯組織の構造的硬さ
筋筋膜の硬さの原因は脳からの信号命令
脳からの信号命令の質はロルフィングを含めた徒手療法や運動療法で改善可能
靭帯組織組織の硬さは長時間の伸張刺激によって改善可能
では最後まで読んでくださり本当にありがとうございました
皆様の心と身体の健康の向上をこれより願っております
浦和姿勢改善Lab~ヨガ&ロルフィング~
Tatsu